24才と2ヶ月と12日

の夜12時5分

メール受信
「広瀬さん、お久しぶりです。お元気ですか?」


去年、告白もせずに赤坂見附の駅で降られた平田さんからのメールだった。

平田さんは23才と4ヶ月位の時に私が片思いしてた、
その人だ。


会社の取引先で、変わった人だった。

なぜか恋に落ちた私。

先輩に頼み込んで飲み会までセッティングしてもらった。


飲み会が終わり、
赤坂見附のロクシタンの前で彼を捕まえ、
こう言った

「今日の飲み会、私が平田さんに会いたくて頼んだんです!番号交換していただけませんか???」

平田さんは笑顔で
「ありがとうございます。」
といい、携帯を探していた。


そして、赤外線通信をしている間に降られたのだ。

「僕、10年間つきあってる彼女がいるんです。」

ワインで酔った笑顔を見せながら赤外線をかざしてきた。


私の心だけがどうにも受信してもらえなかったようだ。