私の歳を考慮しての言葉なのは解っていても、素直に彼の行動に賞賛は出来かねる。

 そう思えど、もしこれが自身であったなら、彼と同じことを私もしたのだろう。

 それに否定は出来なかった。

 師匠が師匠なら弟子である私も私だと溜息が漏れる。

「可愛くねえ弟子だぜ」

 落ち込んでいたり悲観しているのならまだしも、カイルは自分のしたことの結果を納得し受け入れている。

「そんな頃があったのですか」

「初めの頃は子犬みたいだった」

「真顔で言わないでください」

 それならば、私からの余計な言葉は必要ない。

「もうすぐ十八だろ」

「はい」