…………は、んにん?

えっ?へっ?……はぁっ!?



「どうして、それを早く言わねーんだよっっ!!!!」




あぁ………陵が壊れてきた。まあ、たしかに陵には一理あるけど………。






「だって、他の人からみたら、私はさらなんだよ?
こんなんで人前にでたら今までのさらの努力が水の泡。
それに、マスコミとかに勘づかれたら、あの人たちに気づかれてバレちゃう。」



それもそうか。
さらちゃんを見つけるどころか面倒なことになる。



「なんか悔しいな……。
私、さらを助けたいのに、さらと似たこの体を恨んじゃうなんてさ。」




少し寂しそうな表情を浮かべながら泉ちゃんは淡々と言った。




「夢でね、さらが何度も助けてって叫んでるの。
それなのにいくら手を伸ばしてもさらに届かない。


あの人たちのことだから、その……殺しちゃうとかはないと思うけど、それでも私はさらに会いたいの。




由比ちゃんはもし隣から陵くんがいなくなったらって考えたことある?
もちろん、陵くんも由比ちゃんがいなくなったらって。」



…………考えたこと、なかったかも。いつも隣は陵がいるっていうのが当たり前だった。


陵がいなくなったら、あたしはどうするのかな。泣くのかな?心配して探すのかな……



───────なんか、怖いよ。











「考えたことないな。ま、俺だったらうるさいのが突然静かになって、変な違和感があるかもな。」