中は想像以上に片付いていた。
というか物がほとんどない……。
ふと、前をみると女の人がしずかに座っていた。
かわいいとかよりも清楚でおしとやかのほうが似合う。
「ねぇ、由比ちゃん。もしかして隣にいる人って彼氏?」
彼氏って……誰が?
「まさかだとは思うけど、俺のことじゃ……?」
はひ……?
「はぁっ!?こいつが彼氏っ!?嘘っ、やめてっ!!ありえない!!」
「んなの、こっちもお断りじゃい!!
誰がこんな野蛮(やばん)なやつ好きになるかっつーの!!」
「なにそれ!?誰が野蛮よっ!!レディに向かって失礼でしょ!?」
「誰がレディじゃボケ!!お前がレディなら俺はとっくに総理大臣になっとるわい!!」


