「さら……」 


「お姉ちゃん……ごめんね…っ

こんなに苦しんでたのに……あたし、気づけなかった……っ」



さらちゃん……

すすり泣くさらちゃんに冬香さんはそっと近づいた


「さら、謝るのはあたしのほうよ……
あたしはあんたを1人にしようとしてた……

たった1人の家族なのに……っ。ごめん…っ」





2人の泣く声は、そのあとパトカーが来るまで、静かに響いた













これで、本当に事件の幕は閉じた