「さっきも言いましたよね。
秋野さらが行方をくらましたときに、暗号を残したって

そこに疑問を持ったのは、自ら行方をくらませたのに暗号を残したこと。
それだけではなく内容にあります。」




陵はさらちゃんを見ることなく、冬香さんのほうをじっと見た




「内容には、秋野さらがパーティーに現れることが書かれていました

だけどその中に『彼女』と書かれていた


俺は調べるうちに秋野さらが多重人格であることがわかった
だから、秋野さらの中にいる別の人格がやったことだと思った


だけど実際パーティーに現れたのはあんただった

あの暗号はあんたがやったんだろ」


「……続けてちょうだい」


冬香さんはジッと陵を見るとそうつぶやいた