「もし、あの2人の間にさらちゃんが生まれたなら……」


「奇跡としか言いようがないな。」









はっきり言う陵に冷や汗を感じていると、湯気をたてた高そうなカップをさらちゃんのお母さんがもってきながら、戻ってきた。








「お待たせしちゃってごめんなさいね。準備に手間取っちゃって……」


「いえ、お構い無く……」




そういいながらも、湯気のたった紅茶に口をつけ、気持ちを落ち着かせる。