「ただ……由比ちゃんの推理がもし当たっていたとしたら、これはまずくないですかね。」


前を向いたまままさ兄が表情を歪めた



そこにはさっきまでなかったはずの車の列


激しく降る雨の中、やかましいほどに響くクラクション



「なんで、こんな……っ」


思わず座席から身を乗り出す陵


「事故ね……。」


長畑さんが呟いた言葉とあたしの考えは同じだった


「遊園地までまだかなり距離あるやん。さすがに歩いては行けへんな」


「うん、後ろに車がついちゃったからUターンしようにも出来ないし……」


七海はチラリと後ろを見ていう







「ここは……忍耐勝負ですね」

「由比ちゃんのいう通り。
ここで焦っても進まないわ。岩瀬くん、大至急警察に連絡して」


「はい」