「雨、ひどくなってきたわね……」

「えぇ、道路が通行止めにならなきゃいいですけど……」


助手席に座る長畑さんと運転席に座るまさ兄の会話が聞こえた


窓を打ち付ける雨はどんどんとひどくなっていき、ワイパーをしても雨は容赦なく降り続ける

「これ、まずいわ……
遊園地までに通る道路、土砂崩れの可能性があるから、200ミリこえると通行止めになる」


七海がパソコンを抱きながら後ろから言う



「でも、まだ降り始めたばっかりやし……大丈夫やろ」


「大丈夫だとしてもギリギリかもね……
天気予報じゃ台風並みの勢力らしいし。

何より山だから雲が発達しやすい。ここらへんは雨がひどくなる……」



あたしは思わず陵の手を強く握った

必ず……必ず間に合わなきゃ。
























「あの……あくまであたしの考えなんだけど」