まさ兄が運転するワンボックスカーに乗り込んだあたしたちは、遊園地に向かって車を走らせた
まだ7時を回ったところ……
このままいけば間に合うはず!!
「陵くん、1ついいかしら。」
「はい」
沈黙を破ったのは長畑さんの言葉だった
「確かに冬香の言葉はその遊園地だと言われれば納得できるわ
これだけ根拠がそろってるから、まず間違いはないと思うの
でも、下弦の月は何年に1度でるようなものでもない
そう考えると、その話を聞いたのは私が中学の頃だから時間が合わないわ」
言われれば確かにそうかも……
例え冬香さんがその話を作ったとしても中学からじゃ日数があまりにも経ってしまってる
「……この日を狙っていたんですよ」
「え?」
「遠藤冬香はこの日のことを中学から予想していたってことか?
運転をするまさ兄の声が厳しくなる


