「いや、そういえばクォーターってもう1つ意味があるんだけど……」
「「「えっ!?」」」
驚くあたしたち3人に、勇人は腕を組んで後ろにある本棚に寄りかかった
「いや、クォーターって4分の1って意味やろ?
それに繋がるんやけど、時間ではクォーターは15分ってあらわすんや。
で、ラストをつけると最後の15分。
月がでるのは夜。
せやから、今夜11時45分になんかあるんやないかな、って。」
ってことは……
「「今夜が勝負だ!!」」
あたしと陵が同時に声を発した
「まってっ!!それならあのなぞなぞは冬香さんが作ったものだよ!!
確かに長畑さんは事件に関わっているけど、直接は関係してないっ!!
もし時間も関係してるなら、事件を把握してなさ過ぎるもんっ」
七海が声を大きくして叫ぶ
プルルルルル
そんなあたしたちの会話を遮ったのは生徒会室の電話だった
電話の近くに居たあたしは受話器を上げる
「はい、こちら生徒会室です」
『由比ちゃん!?大変だ!!』
「え?まさ兄、どうかしたの?」
電話の相手はまさ兄だった
車の中にいるのか、受話器の向こうは道路を走る音と、サイレンの音が聞こえた
「遠藤冬香が秋野の金で保釈された!!」


