「な、なんやて!?
どういうことや、陵!!」
あたしの変わりに口を開いたのは陵だった
「小さな頃から顔なじみの2人だ。
遠藤冬香の母親探しにしろ今回の失踪事件にしろ、長畑さんが解決したいと考えるのは当然。
だから、警察と関わりのある俺たちに捜査協力という名目で操作に参加させて、ついでに遠藤冬香らの母親探しをすることができれば一石二鳥だ
もしくは、遠藤冬香が長畑さんにそのなぞなぞを吹っかけて、好奇心や良心につけこんで一緒に探してもらう。
今はそう考えるのが自然。
そういいたかったんだろ?」
ジッとこっちを見られて、あたしは思わず下に視線を向ける
あんなにお世話になった長畑さんをこんな風に疑いたくない
でも今はこう考えるしかない……
「なぁ、確か下弦の月って今日なんだよな。」
「え?うん、そうだけど……勇人なんか心当たりあるの?」
シンとなった空間で口を開いたのは勇人と七海だった


