「なんなら確認して頂いても結構よ。
ま、あなたにそんな度胸があるのかは別としてね。」
「ぐぅ……」
ニヤリと怪しげな笑みを浮かべる長畑さん。
相手の刑事は気まずくなったのか、手錠をかけた遠藤だけをつれて帰ってしまった。
「君は警察なのか?」
長畑さんに声をかけたのはパーティーをぶち壊しにされた秋野氏だった。
「私がついていながらすいませんでした。
後日またお伺いします。
ただ今はけが人が出ているので失礼します。
陵くん、立てるかしら?」
クルッと俺をみる長畑さんは、この数分間で随分と疲れているようにみえた。
「はい。」
「いきましょう。」


