「でもいいわ……。」
突然不気味に笑いだした冬香。
「……だってあたしたちはもう居場所を知っているんだから
やっと会える……。」
なぜ?
なぜ会えると確信しているのにこんな騒ぎを起こしたんだ?
俺が冬香をひき止めるまで、まっすぐ秋野夫妻に向かっていった。
つまり狙いは最初から決まっていた。
「あんたたちはあたしをうまくおびきだしたつもりでしょうけど、最初から計画に入っていたわ。
このまま簡単に終わらせない。」
「冬香!!秋野さらはどこにいるの!!
教えて。あたしはあなたたちの願いを叶えるから……
お願い……教えて。」
声をだしたのは長畑さんだった。
「きょうこ……ごめんなさい。
これはあたしたちが解決しないといけないの。
もう迷惑はかけられない」


