秘密の生徒会探偵団☆



その時、フッと甘い香りが鼻をくすぐった。


何の匂いだろ……花かな?




匂いの招待はきれいな女の人だった。

うち巻きで巻いた長い髪を揺らせて、高いヒールをカツカツと軽快な音を立てて優雅に歩く。

「キレーなひと……」



思わず見とれてしまったのはあたしだけではないようだ?

陵もその人の方をジッとみている。


「いいなあ……あんな人になれたらきっと人生楽しいだろうな……」

「……楽しいならなんで持ってるんだ?」

「は?何いってんの?」



陵はその質問に答えず、その人のあとを早足でおう。



「ちょっと陵!!まっ「そっから動くな!!」


え……?

険しい表情はいつにもまして怖い……


「ぜってー動くな。わかったな。」



肩をガッと掴まれたあたしはぎこちなく首を縦にふった。