「あたしは普通に見えたけど、一体何がわかったの?」
「気づいたことは2つ。
1つ目は娘の心配をしてない。
常に頭のなかを利益が占めてる。
2つ目はあの人は事務所の内部を把握しきれていない。
俺たちが悠々と行動できる」
確かに言われてみれば……。
これだけの人数がいるって言っても、将来有望の人ばかりだ。
経歴を調べるにしろ見るにしろ、身元を確認するものがそばにあるはず。
それなのにあたしたちの存在に気づかない。
「やっぱ、裏メインみたいなのがあるんじゃない?」
「そうだな。
簡単にわかるわけないか。
ま、関係があるにしろないにしろ新しい情報が入ったわけだ。
進展て言えば進展じゃねーの?」


