しばらく進むと、辺りが突然騒がしくなった。
「おい。聞いたか?今事情聴取を受けている長畑警部。
大騒ぎしてるってよ。」
「ああ、聞いた聞いた。なんかもう手におえないらしいぞ」
俺は思わず由比と目を合わした。
由比も緊張感を顔に出しながらこくんと頷いた。
そして由比は、今話していた警察の2人に近づいた。
「あの……そのお話、もう少し詳しく聞かせて頂けませんか?」
「え?別にいいけど……君、ずいぶん若く見えるね。いくつなの?」
男の欲望の塊となった警察2人。
なんかイラ。てゆーか由比に気安くしゃべりかけてんじゃねーよっ!←ガキ。
「すんません。お話のほうを。」
由比の肩をグッとひいた俺は、年上の警察ににらんでいた。
「あ……なんだ。彼氏いたのか。」
「ちょっ、こいつは彼氏なんかじゃ!!「ええ。申し訳ないっすね。」
「まっ、いいけどさ。長畑警部が大騒ぎしているってのは聞こえただろ?」
はい。と機械的に答える俺。っていうかいまだにちろちろ由比を見ているのが気にくわねぇ。


