もしかしてお父さんかも!! ほとんど顔を合わすことのないお父さんの顔を頭に浮かべながら、あたしは部屋を飛び出した。 「お父さん!!」 「よっ、由比。」 大きな手。細身の体。 茶髪のさらさらした髪に、切れ長の茶色い目。 「何で1人でしゃばるかなぁ……。 お前ばっかしいい顔すんなよ。バーカ」 「…………陵!?」