ポツンと置かれたベンチに座り、息を整え少し遅れて座った葵に『タクシーにすれば良かったな』って言ったら、無言で笑った。
『あんま混んでないな。』
「そうですね。」
予想してた人数よりも、かなり少ない人の数に驚いた。
『大丈夫? 寒くない?』
「うん、走ったら暖かくなったから」
『そう、寒くなったら言えよ!?』
「はい」
呆れる程心配してる自分に呆れ、一度離れた手を葵の前に差し出すと、照れながらも手を重ねてくれた。
貝殻のように隙間なく繋いだ手を、右のポケットに押し込み、手持ち無沙汰になった左手もポケットに入れた。
─数分後、プシュー…と重たい車体を指定の位置に収めた音で、バスが着たのが分かった。
開いた扉から、ゾロゾロと出て来る人が途切れるのをまち、最後の一人がでた所で2人分の料金を払いバスに乗り込んだ。
満員だった車内は2、3人しか居なくて、ガランとしてた。
俺達は一番奥の座席に、葵を窓際に座らせ腰を据えた。
「あっという間に暮れちゃいましたね…」
車や街頭で照らされる横顔は、真っ暗な空に向いてた。
『うん。』
『あんま混んでないな。』
「そうですね。」
予想してた人数よりも、かなり少ない人の数に驚いた。
『大丈夫? 寒くない?』
「うん、走ったら暖かくなったから」
『そう、寒くなったら言えよ!?』
「はい」
呆れる程心配してる自分に呆れ、一度離れた手を葵の前に差し出すと、照れながらも手を重ねてくれた。
貝殻のように隙間なく繋いだ手を、右のポケットに押し込み、手持ち無沙汰になった左手もポケットに入れた。
─数分後、プシュー…と重たい車体を指定の位置に収めた音で、バスが着たのが分かった。
開いた扉から、ゾロゾロと出て来る人が途切れるのをまち、最後の一人がでた所で2人分の料金を払いバスに乗り込んだ。
満員だった車内は2、3人しか居なくて、ガランとしてた。
俺達は一番奥の座席に、葵を窓際に座らせ腰を据えた。
「あっという間に暮れちゃいましたね…」
車や街頭で照らされる横顔は、真っ暗な空に向いてた。
『うん。』


