桜の模様に、蛍の絵柄。 そして、何とか残っている”薫”と”彩音”の文字。 「薫っ…」 櫛を抱きしめ、そのまま涙する。 頬を伝った涙が落ちた箱の裏に”清雅”の文字。 確かに、私はあの時代にいた。 その証がここにある。 ――--薫、私、この時代で…ちゃんと生きてるよ *END*