人ごみの一番後ろに立つと、清雅は小さく口を動かす。
「…姿を惑わせし我の前に道を示せ。安倍清雅、帝へ失礼いたす。」
清雅が叫ぶとそれまでの人ごみが2つに分かれ道を作った。
「なんで・・」
驚く表情の彩音に小さく清雅が言葉を添える。
「俺を舐めんな。」
ガシガシと彩音の頭を撫でまわすと、彩音の手を取り清雅はそのまま気にせず開いた道を歩いていく。
「…見えてないの?」
周りの人たちの様子を見て彩音がつぶやく。
全く自分たちが通ることに視線を向けないのだ。こんな花道を歩いてるのに。
「勘いいな。そうだよ。見えてないし、この道を作ったことにも気づいてない。」
「…すごいね、清雅。」
現実で考えられないことができる清雅を見ながら感嘆の息をこぼす。
信じられない。姿を消して道を作れるなんて。
「陰陽師だから、な」
それだけでは絶対にまとめられない。
力を使うのか、微妙に清雅の表情が硬い。
「うん。」
それだけをつぶやいて、清雅とつなぐ手に力を込める。
ありがとう、ありがとう清雅。
清雅は最高の陰陽師だよ。
「…姿を惑わせし我の前に道を示せ。安倍清雅、帝へ失礼いたす。」
清雅が叫ぶとそれまでの人ごみが2つに分かれ道を作った。
「なんで・・」
驚く表情の彩音に小さく清雅が言葉を添える。
「俺を舐めんな。」
ガシガシと彩音の頭を撫でまわすと、彩音の手を取り清雅はそのまま気にせず開いた道を歩いていく。
「…見えてないの?」
周りの人たちの様子を見て彩音がつぶやく。
全く自分たちが通ることに視線を向けないのだ。こんな花道を歩いてるのに。
「勘いいな。そうだよ。見えてないし、この道を作ったことにも気づいてない。」
「…すごいね、清雅。」
現実で考えられないことができる清雅を見ながら感嘆の息をこぼす。
信じられない。姿を消して道を作れるなんて。
「陰陽師だから、な」
それだけでは絶対にまとめられない。
力を使うのか、微妙に清雅の表情が硬い。
「うん。」
それだけをつぶやいて、清雅とつなぐ手に力を込める。
ありがとう、ありがとう清雅。
清雅は最高の陰陽師だよ。