愛は要らない



文子に礼を言い、遥は玄関へと向かう


「さぁ、綾野。女みせなさい」


文子は笑いながら、遥の背中を見送った





携帯の画面に浮かぶ、忌々しい二文字

【圏外】

川に来ても、一向に電波が入ってこない


「お祖母ちゃんの嘘つき~」


祖母を恨めしく思いながら、綾野は近くの大きな岩に座る


「変わってないなぁ・・・」


まだ両親が生きてた頃、よく遊びに来て、川でびしょ濡れになっていた