「父さん?悪いんだけど、しばらく会社を休むよ」 車の中、遥は父親へと迷いのない声で話す 「迎えに行ってくるよ。僕の【妻】を」 『行ってこい。なぁに、会社は心配するな。わしが、バカ孫の代理をしてやろう』 「お祖父さん?!」 驚いて、携帯の画面を確かめる 【父・携帯】と、間違いなく書かれている 『豊も何も言っとらん。遥、綾野さんと一緒でなければ、西園寺家の敷居はまたがせん!・・・良いな?』