愛は要らない



綾野が入院して、5日たった頃、ようやく両親、特に母親に落ち着きが戻った

専務室で、携帯を開いたり閉じたりを繰り返し、遥は綾野の退院の時間が近いことに気づく


「専務。・・・楓さんから、連絡がありまして・・・」

「・・・悪いんだけど、今はそんな気分じゃないんだ。断っておいて」

「はい・・・」


秘書たちの中では、暗く沈んだ雰囲気が続いている


「本日は、奥様のお迎えに行かれるんですよね?」

「・・・・・・あぁ」