愛は要らない



「好き・・・?慰め?同情?」

「違うよ。本気で、僕は君を愛しいと思う」


遥の腕の中で、涙を流す綾野

その声に、遥は何をしていいのか、分からなくなる


「綾野。本当の【夫婦】になろう」

「・・・・・・意味が、よく分からないわ・・・っ」

「あぁ、その前に【恋人】にならなきゃ。綾野、僕と【恋】をしよう?」


床に座り込んで、遥は綾野の髪を掻き上げる


「僕が君を選んだのは、“ピンッ!”と来たから。多分、君を見つけていなかったら、今頃僕は堅苦しい結婚をしていた。綾野、僕はきっと、一目惚れしてたんだよ、君に」