愛は要らない



(綾野が・・・?)


──────ガチャ


寝室の扉が開いて、遥が振り返る


「遥・・・?どうかしたんですか?早いですね」

「・・・・・・綾野」

「はい?」


遥の声が、少し重い


「・・・・・・妊娠、してるのか?」

「・・・・・・・・・・・・!!!」


遥の手元にあるものに、一瞬で綾野は状況を理解する


「それは・・・っ」

「何故、黙ってたんだ?」

「・・・黙ってたわけじゃ・・・・・・」