愛は要らない



しかし、いつまでたっても痛みはない

恐る恐る目を開ければ・・・


「・・・・・・遥?」

「もうすぐ夫がスピーチするっていうのに、妻が会場にいないなんて・・・。僕は悲しいよ」

「痛ぇよっ!離せっ!!」


振り上げられた腕は、遥によって掴まれている


「あぁ、ゴメン、ゴメン」


手を離して、遥が綾野を自分の背でかばう


「妻が世話になったみたいだね。ありがとう」


にっこり笑う遥に、綾野は少し、怒っているような気がした