愛は要らない



「分かりました、と伝えてください」


一切遥を見ずに、綾野は答えた


「こんな調子で、大丈夫なのか・・・?」


豊の心配をよそに、展示会の日はやって来た


この日綾野は、珍しくスーツではなく、少し若い姿で車に乗っていた

丈が短いサーモンピンクのワンピースと、上品なブーツが、若いと言っても落ち着いた雰囲気を醸し出している


「・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・」


綾野と遥は走る車の中で黙ったまま