「もしもし・・・?」

『よお、サラ。』

スピーカーから、
懐かしい声が聞こえた。

「お兄ちゃん、今
こっちにいるの?」

『ああ、今日ついた。
明日にでも会えるか?
ちょっと、聞きたい事も
あるし。』

日本に帰って来たら、
あの件依頼、
よく会ってくれるんだけど、
改まって何だろ・・・?

素直に問いをぶつけると、
意外?な答えが返って来た。

『んー?おまえの
交遊関係についての確認。
いい加減、落ち着かせないと
マズイだろ。』

「なにいってんのよ。
自分だって、若いときに、
散々遊び倒したくせに。
お兄ちゃんに言われたく
なーい。」

何ヶ月ぶりかの、
幼なじみとの会話。

他愛もない話をしながら、
少しは軽くなった足取りで、
家についた。

「じゃあ、また明日。
楽しみにしてる・・・。」

階段室を出て、
自分の部屋を見る。


誰・・・?

扉の前に誰かいる・・。


『サラ?』

スピーカーから、
お兄ちゃんの訝しげな
声がする。

「ああ・・いや、ちょっと
部屋の前に人が・・。
って!!」



志央!?


何してんのよ?!


『サラ?』

「ああ・・っと。」