『縛』

聞こえるジャンル名は、
全て洋楽だった。

ジャズ
ボッサ
ポップス、ラテン・・・
グラムロック
ソウル


好みに脈絡もない。

俺がしらないアーティストまで
何名かいた。

でも、店主は、ああって、
いってたから、ソコソコ
有名なんだろう。

彼女は、邦楽は聞かないと、
いいきっていた。


「で、こちらは、このくらいの
金額を思ってるんだ。
サラちゃんの希望は?」

問われ、サラは興味なさげに、
首を横に振った。

「何でもいいよ。
大事に聞いてくれる人に
あげたいだけだから。」

彼女は、交渉など
する気もないらしく、
そういって笑んだ。


この横顔・・・

この・・
コミュニケーション
完全放棄の姿勢・・・


間違える事は、ない。



昨日のサラだ。



流石に、怖いくらいだ。



鳥肌が立つ。


本当に、


会えてしまった・・・。



なんか、よくわかんないけど、

神様、サンキュ。