『縛』

ご両親は仲良かったの?

あなたは、離れていて、
寂しくなかったの?
会いにいかないの?


一瞬のうちに、
質問が一杯沸いてくる。


けれども


どれ一つ、
私の口をつくことは
なかった。


踏み込んじゃ
いけない気がして。


「サラ。」

名を呼ばれ、視線をあわす。

「?!」

顎を掴まれ、
唇を割り込む激しいキスに
翻弄される。


唇間をつなぐ、銀の糸を
ペロッとなめとり
彼はいう。

「いいかけた事、あるだろ?
いってみろよ。

俺が、何て思うかなんて、
構わなくていいんだから。」

言わないと、
中途半端に、エロい事
いっぱいするけど?って、
彼はニンマリ笑う。


中途半端って・・・。


「趣味と実益を、
かねてると思わない?

サラは、中途半端なんて
繰り返せば、身体が狂うだろ?

サラにとっちゃあ、
これも調教って
感じじゃない?」

唇の濡れを舐めとって
いいこと思い付いただろ?
って、彼はいう。

「俺は、俺で、
一杯攻められるしさ♪」

そんなうまく
行くように
感じないんだけど。