「最寄りの駅は、
一緒なんだけどね。」

再び、口ごもる。


「それなら、
住所変更だけでいいけど?」

何が言いたいの?って
表情を向けてくる。

「それがねぇ・・・

転居先・・・

松井さん家なんだな。
これが。」


いや〜っ♪まいったなっ

顔をソロソロと横に向けると、
美穂ちゃんが混乱していた。


「・・・」

「・・・」


「松井って・・まさか、

あの・・・

バカ松井・・・?」


美穂ちゃん、
眉間にシワが
寄ってますよ?


「うーん。某企画会社の
・・・松井さん。」


・・・言わない方が


よかったかなあ・・・



後悔先に立たず?


「美穂ちゃん、怒ってる?」


「違う、違う。

志央が、誰かと
一緒に住むって
言うと思わなくて。

ビックリしただけなの。

あとで、フォーム持ってくね。」

気を取り直した彼女が
ニッコリ笑って言った。