シャツを腕に絡める様にして
志央に自由を奪われたあとは
意識を失うほどの快感に
翻弄された。


何度も、
悲鳴に似た喘ぎ声を
あげそうになり
必死に堪える。


『俺好みに
変えればいい』


そう、志央はいった。


そんな簡単にいくわけ
ないじゃない・・・



そう思ったけど



案外・・・
簡単に
為り得るかも
しれない。


戒めを解かれ、
彼の身体に、腕を絡める
自由ができても、
物足りなさは感じなかった。


身体の内から沸くような快感
耳に注がれ続ける彼の声


与えられる全身からの刺激を
身体が受け止め切れず、
せつなくて、涙が溢れた。


他のオトコの痕を、
見せることに気がひけて、
腕を封じられたまま、
身体をひねり、
上手く唇から逃れようとする。


それすら、志央は、
感じやすい部分へ歯をたてて
思うがままに私を誘導する。

「ありのままのサラでいい。
背中、感じるんだろ?」


耳を噛みながら
そう言葉が注ぎこまれ、
背中を強く噛まれる。