「ぅぐっ・・・」

何とか、首を縦に振り
肯定しようとした
彼女の唇から

つたう唾液と共に、
声がもれた。




彼女を



征服したい・・・




誰にも取られない様に


完全に手に入れたい。



今のサラを見ているだけで
強烈な欲望が沸いてくる。



決して甘いだけではない
その沸き上がるような激情に
自分自身が愕然とする。


Mなサラを見せ付けられ
興奮したという、この現実。


自分が
牡というイキモノである事を
自覚してしまう。



やばい・・・



抱いたところで

満足なんて出来ない。



もっと、サラがほしくなる。



「サラ・・・
お前の全てがほしい。

もっと、お前をちょうだい。」


身も心も全部。

全部、ほしい。



そう吐露した瞬間、
彼女は、
俺の背中にしがみつくように
腕をまわして泣き出した。



いいよって・・・


ありがとうって、



何度も言って。



随分長い間

その言葉を
待ってたんだろう。


嘘や、
ロールプレーじゃ
ない言葉を。