「・・・あのさぁ。


キズ、見せてよ。


残ってんだろ?」


要約、口を開いた俺に、
サラは、視線をむけたけど、
その内容に首の振りだけで、
激しい抵抗をみせた。


「なあ、サラ。

お前、根本的におかしくない?
ニーノに見せられて、
自分の彼氏に見せられないって
どーゆー道理だよ?」

立ち上がり、
カーテンを閉めた。


今の俺にできる
せめてもの配慮。


「無理矢理、見てもいい?」

いった俺に、
彼女は混乱した表情を
みせた。


いい表情


自分が、主導権を
握ってると
実感する。

今まで、ペースを、
サラに奪われっぱなし
だったから、気は抜けない。


「わかったわよ・・・」


サラは言って、
俺に背中を向けて、
シャツを脱いだ。


色気も感じさせぬほど、
男前に肌を剥いた。


黒いキャミソール
の下から、
素肌が透けていた。


肩甲骨、背骨・・・

腕の内側・・・


いたるところに、
擦り傷のような筋が、
幾重にも重なっていた。