「お前は、幸か不幸か
Sに開発された訳だ。

Sってのは、Mが
刺激を苦痛から、快楽に
感じるのを見て
興奮するモンだからな。

お前が、本当に嫌がる事は、
されなかったろう?」


欲しがる様に躾るんだから
虐待とは趣旨が違うんだよって
お兄ちゃんは、言葉を続けた。


「おまえ、

下手すりゃ、その刺激から、
抜け出せなくなるぞ。」


妙な確信と知識をもつ
お兄ちゃんに少々呆れる。


「何で?元々、私、
Mじゃないんだよ?」


アブナイ人みたいに
ゆわないでよね・・・

この時は、そう

簡単に考えていた。


「だから、調教ってゆんだよ。

お前にMの素質があんのを、
相手は見抜いてたんだろ。」


だったら、

普通のセックスじゃ
モノ足りなくなるはず
だがね。

お兄ちゃんは、
そういっていた。


私は、深読みしすぎだって
笑っていた・・・


その後、多少こじれながらも
私は、彼との関係を
何とか終えて、
直ぐに忘れると、思ってた。



でも、お兄ちゃんの
言ってた事が、

本当だって、

当たってたって


気付いたのは、




それから直ぐの事だった。