「お前が、そうやって
擦り込まれた
快感っつーのはな

平たく言うと、
Mの感性なんだよ。

欲しくなる様に、
体を作り替えたというか、
開発されたんだ。


SMって、世間でいえば、
どんな眼で見られるものかは
サラも知ってるだろ?」

って、
お兄ちゃんはいう。


色物な目で
見られがちな事は知ってる。



私も、そうだったし。



「無知な奴に当たれば、
お前に快楽なんて
なかったんだぞ・・・
与えられるのは、虐待。

たまたま、相手のヤローが、
本来いうところの
Sだったから、
この程度ですんでんだよ。」


「なんか、肯定してんのか、
否定してんのか、
わかんないよ。」

趣旨が良く掴めない。


「ソイツとは、別れろ。

それは、嗜好や倫理上と
いうよりは
お前を選ばない男だから
いうんだ。」

流石に呼出しは
冗談だった様で、
お兄ちゃんは、相手とは
自分で落しマエをつけろ
って言った。



そのつもりだよ。



「セックスの形態に、
普通もクソもねーんだよ。
人によって違うからな。


ただ快楽っつうのはさ。

一度身に浸みると
なかなか身体から
抜けないんだ。」