『縛』

 

朱・・い・・?


これは・・
瞼の色


光が瞼を透過した・・・
色だ


白い世界から、
ゆっくりと、
ひきもどされた。


私は、ゆっくり
目を開ける。


「サラ・・・?」


心配というよりは、
気まずそうな
志央の表情。


・・・何してたっけ。



「ゴメン・・痛かったか?」

志央の、
申し訳なさそうな表情に、
記憶をさかのぼった。



ああっ・・・!!



セックス・・・と、ゆうか

しかけた、ん・・
だっけ?



「まさか・・、アレ、

いってないよなぁ?」


志央が苦笑する。


まずい・・・
バレる・・・




「んなわけないでしょ!
痛いよ。力加減
してくれなきゃ。」

経験のないパターンに、
語尾が上擦る。


ダメ


絶対、隠すんだらか・・・!




いつかは
バレる嘘を突き通して、
私は、
どおするつもりなんだろ。


志央に、
執着してるんだろうか?


まさか、
別れたくないとか、


思ってるの?