その後は、止せばいいのに
私を、自分の部屋に
連れて来たと言って。


「今から来るんだったら
うちに来いよ。
場所、前の所だから。
コウジさん家からだったら、
近いでしょ?」

そういって
電話を切って返して来た。

「はい。これで、今夜まで
俺の傍から離れられないよ。」

そう言って。

「サラの服、用意しなきゃね。
サラは、スタイルがいいから
なんでも大丈夫か。」

そういいながら、
クローゼットを開けて、
自分の服を出してくれた。


「ねえ、大丈夫なの?!
お兄ちゃん・・・と、
面識あるの?」

彼のTシャツの裾を掴み
問う・・と、いうよりは
確認する。

そんな私をみて、
彼は笑んでいた。

「うん。大丈夫。
サラが心配してくれるなら、
こうゆうのも悪くないかもね。」

「・・・大丈夫って・・
志央は、知らないんだよ。

お兄ちゃん、
有名人の自覚ゼロな
ヒトなんだから。

何するか、
わかんないんだよ・・・。」


外国に引っ越して、
ちょっとは丸くなった
みたいだけど、

だからって・・


「ねえ、サラ?
コーヒー飲まない?」

私の思考を、引き戻すように
彼は言って笑んだ。