待ち合わせ場所は、駅前の噴水。
その待ち合わせ場所でぼーっとしていると
聞きなれた声が耳に届いた。



「ゆきー!!」



振り返れば、みなみがいて
こちらに向かって手を振っていた。
いつもと変わらない親友。
それがなんだか無性に嬉しくて
私も大きく手を振った。



「みなっ!??」



名前を言い終わる前に
私はみなみに抱きしめられた。



「辛かったね、ごめんね、近くに居てあげられなくて…」

「ううん。」



その言葉だけで十分だった。
だから、私は精一杯笑ってみなみを安心させた。



「ゆきはいい子過ぎるよ…。
もう少し私に頼っても良いんだからね?」

「ありがとう…みなみ。」



嬉しくて私は微笑んだ。
その笑顔に安心してくれたのか
みなみは私の手を握り歩き出した。