それから、時間が経ち、夕日が俺と姉崎を赤く染める




「そろそろ、帰るか」




俺は櫻華をしっかり持ち、立ち上がる




俺が屋上の扉の方へ歩いていくと、姉崎は慌てて立ち上がり、俺の後ろについてきた




「……………」




「………………」




会話がなく、俺の頭に浮かんでくるのは、古賀のことばかり…




「……あいつと、どんな関係だよ…?」



自分が思ってたよりも、低い声が出たので、姉崎は俺が怒っていると思ったらしく、躊躇いがちにこう言った





「あいつって……蜜屡くん…?」




「…名前で呼び合うほど、仲良しなんだな」




「…そんなことない……


ただのクラスメートだよ……?」




「一緒に帰ろうなんて、ただのクラスメートに言うか、普通?」




何故か、言いたくもない言葉がスラスラ出てくる