「トイレ」 昇よりも先に俺が答える 啓汰の様子からして、俺よりも仕事を終わらせるのが遅かったから、所長に何か言われると思ったんだろう 「よかった…」 啓汰がホッとした瞬間、救護室の扉の扉が開いた 「…何がよかったんだ?」 真っ黒のスーツに真っ黒の髪、そして厳つい顔… どう見ても所長だ 「嘘……」 啓汰の顔が青ざめていく どうやら、所長に会話が聞こえていたみたいだ 「俺がいたら、何か問題あるのか…?」