「ただいま」 俺が救護室に戻ってくる頃には外はもう真っ暗になっていた 「おかえり」 救護室には昇しかいなかった 「…所長は?」 「トイレ」 俺は、昇のベッドの端に座る 「…椅子に座ればいいのに」 一つだけ出されている椅子の方を向いてクスクス笑う昇 「…所長が座ると思って」 俺はぶっきらぼうにそう言い、下を向く 「…どうかした……? 仕事、失敗したの?」