保健室に着く頃には、女はすっかり機嫌を損ねていた 「あんなに笑わなくてもいいじゃん…」 口を尖らせてそう言った女に、 「いや……あんな顔をするお前が悪い」 と、つい言ってしまった 「……あんな顔?」 キョトンとして、首を傾げる 「目が点になってた」 俺が思い出して、少し笑いながら言うと、女は顔を少し赤らめた 「……先生いないね…勝手に使ってもいいかなぁ??」 保健室には、先生の姿がなかった 鍵は……開いてるみたいだ