俺は姫華にすっかり嫌われてしまったようだ 「…お前はそれでいいかもしれないけど、俺は毎日怖いんだぞ……」 知ってるよ、そんなこと 昇を見ていたらよく思う 過去を振り返ることが怖くて、でも前に進むのも怖い 恋人が殺されたことが怖くて… 自分だけが生きてることを憎く思ってるんだろうな 啓汰はそんな昇を見ているから、毎日が怖いんだ でも、それは俺も一緒 「…そのことで、明日の朝、話すんだよ」 啓汰は俺を見て、キョトン、とする 「…誰と?」 あ、まだ言ってなかったっけか?