これでも所長は俺たちのことを気に入ってるみたいだから、つらいんだろう…
「……俺が昇を…?」
「………あぁ」
それからしばらく、沈黙が続く
あの昇がルール違反…?
……あんなに俺が面倒くさがっていた報告を昇は、ひっぱってまでしに行ったんだぞ?
昇だって、ルール違反が始末される対象になるのは知っているはず…
だとしたら、昇が考えていることは一つ……
「…死にたい、か…」
「え……?」
俺がいきなり声を出したので、驚いたのだろうか
「昇の親友も、大切な人も組織に殺されたんだろう?
しかも昇の目の前で」

