私はお姉様とバルコニーに出て町や海を眺めていた。


港の方には船が沢山並んでいるのが見える。


「お姉様、いよいよ明日ですね…」


「あのフェリンペの事だから徹底的に叩き潰すつもりでしょう、自分に恥をかかした相手ならなおさら…そういう男だから。」



「お姉様、お父様の事まだ憎いですか?」


聞いてみたかったこと、私より先に生まれお父様に私生児とされてしまったと





「……恨んでない…とは言い切れないけど、あんな男でも父だから。お母様も亡くなるまでお父様の事が好きだったんでしょうね…」


「お姉様はフェリンペ王子の事愛していたのですか?」




お姉様はため息をつきお腹を擦る


「どうかしらね、ただ義務として一緒に居たから。そんな事は考えてもなかったわ。」


ふと悲しそうな表情を見せるお姉様



もしかして


「お姉様?誰か愛している人がいるんじゃないんですか?」