薔薇の王女

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くそうぅ!あの男僕に恥をかかせやがって!!

ガタガタと音をたてながら走る馬車の中でフェリンペは叫んでいた。折れた足に振動が伝わり痛みが増す。


「あの男絶対に殺してやる!!父上に言ってこの国をめちゃくちゃにしてもらうんだ!後ろ楯がなければこんな国1日で片付くさ!」


「おっしゃる通りでございます、我ら一同フェリンペ殿下を支援致します。無能な女王などいらぬのですから。」

向かい側に座る女王の家臣のオスカー、更に他の馬車には女王を裏切った家臣が多く乗っていた。


フェリンペは用意された果物をかじりながら、満足そうに彼らを見渡す。


「まさかこんなに裏切られるとはね~まぁ僕についてきて正解だよ、お陰で潰しやすくなったし。」

さっきまでのイライラは何処へやら、鼻歌まで歌ってしまうほど機嫌がよくなった。これであの男達を潰せる、僕に歯向かった事後悔したらいいさ


もう遅いけど


「さぁ、早くスペインに帰るぞ。父上に無敵艦隊をだしてもらうように頼まないと」

窓から見えるこの国の人々、これからはスペインの為に子供、大人関係なしに働いてもらうさ。



死ぬまでね、それが植民地になった国の末路さ



はははははは!!