「があああ!!あ、足がぁ!!」


セシルはなんと王子の伸ばした方の足を踏みへし折った。


「そんなくだらん事をする足などいらんだろ、これ以上クレア王女様に何かするならもう片方の足も動かなくするぞ。」


侍女達に手を貸してもらい立ち上がる、でも蹴られたお腹が痛くて再び倒れてしまいそうになる

「王女様大丈夫ですか?私達が付いてながら…申し訳ありません!」

「いいの。私が手を出したんだから、それよりちょっとお腹痛いかな…」



ふわりと急に身体が浮き

「あ、あれ?ってセシル…?」


セシルは無言で私を抱き抱え王子に背を向ける。本当は大丈夫って言って降りたいんだけど、今はそんな余裕もなく身体を預ける。


「くそうぅ!お前こんなことして許さないからなぁ …宣戦布告だ!この国ぶっ潰してやる!」


ダンダンっと手で床を叩く相手を無視して、扉を開け部屋を後にした。