セシルは王子が帰って行った方を見たまま

その顔は厳しい


「セシル?ありがとうございます」


「いや、あの王子気をつけた方がいいな…俺はもう行くな、ちゃんと休め」


ポンッと頭の上に手を乗せ


一瞬抱き寄せると




すぐ離して


その場を後にした


私に温もりを残して